整体と鍼灸の効果の違い

当院でもよく聞かれる質問として「整体と鍼灸どっちが良いですか？」があります。

整体を受けようか鍼灸を受けようか悩まれる方、またそれぞれどんな症状の人が効果的かわからない人のために鍼灸整体師の観点からオススメをご紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。

※鍼灸には「はり」と「お灸」があります。

個人的な意見として「はり」の方が「お灸」より一般的であり、様々な症状に対しての効果を期待できるので、ここでの鍼灸は「はり」の事として扱わせていただきます。

結論としてはどちらをやってもらっても良いというのが私の本音です。

そして当たり前ですが症状と状態によって変えていくのがベストです。ですが整体、鍼灸のそれぞれの特徴がありますのでそれを踏まえて決めていただくとわかりやすいです。

まず整体の主な特徴としては大きく２つの効果があります。

１つ目は筋肉を柔らかくすること。

２つ目は骨の歪みを整えること。

主にこの２つになります。

整体に関しての効果は別ページにて詳しくご紹介しております。

ぜひそちらをご覧ください。

次は鍼灸の効果に関してです。

実は鍼灸の効果に関しては未だに医学的なエビデンス（根拠）がなされていないです。

なぜかというと、わざわざお金（研究費）をかけて鍼灸の効果を研究するメリットが非常に少ないからです。一応としてWHO（世界保健機関）が鍼灸の効果について明確に有用と発表している内容はプラシーボ効果（プラセボ効果）のみです。プラシーボ効果とは思い込みです。効果があると思っているとそれ自体に効果がなくとも自然治癒力が上がるというものです。

鍼灸に関しては私個人の経験の話になりますが、鍼灸は極めて筋肉を柔らかくする効果が高いです。同じ筋肉を柔らかくするにしても整体と鍼灸では鍼灸の方がより効果的な場面が多いです。整体では表面の筋肉にアプローチするのに対して、鍼灸では鍼を刺すことによって深い筋肉までアプローチできるからだと思います。

ですので、筋肉を柔らかくする効果を期待する場合は整体と鍼灸、骨の歪みを整えることを目的とした場合は整体を選んでもらえるといいです。

また具体的な症例としては首こりや肩こりによる首肩の痛み、そしてそれらによる頭痛などが有効です。またギックリ腰や肉離れなどの急性の痛みの緩和にも効果的です。

鍼灸には昔から鎮痛効果があると言われています。

実際に臨床でもギックリ腰で動けない時や、筋肉を伸ばしてしまって動かせない時などに鍼を打つことで、明確に痛みの緩和につながる事があります。麻酔のない時代は鍼灸を痛み止めとして使っていたこともあるそうです。

このようにコリによる痛みやギックリ腰のような急性の痛み（けが）などの時は鍼灸を選んでいただけると良いかもしれません。

もちろんその他の症状や慢性的な症状にも有効だったりしますので、その辺を参考にしつつ最終的には好みで決めていただくのが良いのではないかと思います。

これだけではもちろんわからない場合も多いかと思いますので、個人的なアドバイスとしてはまずは整体を試していただいて、あまり効果を感じられない時に鍼灸をオススメしています。なぜなら実際に受けられたことのある人はわかる人もいらっしゃるかと思いますが、鍼灸には独特の感触、痛みがあります。どうしても苦手な人はおりますので、ぜひその辺を参考に迷われている方はどちらを選ぶか決めていただければと思います。