歪みってなに?
骨盤がゆがんでいる、背骨がゆがんでいる、など私たち整体師はこの言葉をよく患者さんへの説明として使っています。私たちだけでなく皆様も一般的な言葉として「歪んでいると思います」という表現を当たり前のように使うようになっています。ですがその中で「歪んでいるってどういうことですか?」という質問を少なからず受ける事があります。歪んでいるという言葉自体は浸透していますが、実際に正確な意味を知っている人は少ないと思います。ですので、歪みについてここで簡単にご紹介していきたいと思います。
骨盤の歪みについて
骨盤の歪みを気にされている方は非常に多いかと思います。
特に出産を経験された女性に関しては産後の骨盤の歪みは大きな悩みの一つだと思います。
では骨盤の歪みとはいったいどういうことでしょうか?
まず骨盤は3つの骨の組み合わせによってできています。
また寛骨はさらに大きく腸骨・坐骨・恥骨という3つの部位に分けられます。
(※今回はこの寛骨を便宜上3つに分けた5つの部位を骨盤として考えます)
この5つの骨の組み合わせがずれてしまう事、それぞれの位置がずれてしまうことが骨盤の歪みになります。
具体的に説明すると腸骨に関しては前方変位、後方変位、上方変位、下方変位、左側方変位、右側方変位の6つの歪みになります。
(変位とはズレてしまうという意味です。例えば前方変位とは前側にズレるということです)
坐骨では上方変位、下方変位。
恥骨では前方変位・上方変位、下方変位。
仙骨では上方変位、下方変位、左側方変位、右側方変位、右回旋変位、左回旋変位。
尾骨では上方変位、下方変位、左側方変位、右側方変位になります。
骨盤の歪みと一口に言っても5つの骨がそれぞれに歪んでいる可能性があるので、非常に複雑になります。
ですので、これらの歪みを地道ですがそれぞれチェックし矯正していくことが骨盤矯正をおこなっていく上でとても重要になります。
背骨の歪みについて
背骨とは頚椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎(尾骨)の5つの部分に分けられます。
合計30個の骨が積み重なってできており、骨同士は椎間関節という関節で繋がっています。
骨と骨の間には椎間板があり、椎間板ヘルニアとして一度は聞いたことのある人も多いのではないかと思います。
この背骨の一つ一つの骨が上方変位、下方変位、左側方変位、右側方変位、右回旋変位、左回旋変位と6方向の歪みかたをしてしまう可能性があります。
注意点として、ここで私のお伝えしている歪みとは一つ一つの骨を見ての歪みになります。
ですので、側湾症や年配の方の円背など、元々の背骨がゆがんでしまっている症状の方は側弯している状態、円背している状態からの歪みという意味になります。少し難しい話でわかりにくいところですが、側弯症や円背自体の曲がりが歪みとして矯正できるわけではないということです。また、レントゲンやMRIで明らかな画像所見として見受けられるものに関しては変形になってしまっている可能性があるので、歪みとしての矯正は難しいことが多いです。そういった場合は手術の対象になっていくかと思います。
簡単になりますが以上が歪みについての簡単な説明になります。
みなさんが思っている以上に歪みとは複雑なものではないかと思います。
当院でも骨盤矯正や背骨を含めた身体全体の歪みの矯正をおこなっていきます。
バキッとかボキッとしないソフトな矯正方法で一つ一つを細かく検査しながら施術をしていきますので、ぜひ興味のある方は一度ご相談ください。